年末調整の過不足の計算方法とは? 不足額の徴収と過納額の還付の方法も解説

公開日:2020年10月6日

給与の支払者である企業は、源泉徴収をした従業員に対して、年末調整で算出された1年間に納めるべき所得税に過不足額があった場合、精算をおこなう必要があります。

この記事で分かること

  • 年末調整の過不足分の精算方法の種類
  • 年末調整で過不足額があった場合における対応
  • 過不足額が生じるケース
  • 年末調整における過不足額の計算業務を大幅削減する方法

年末調整の過不足精算においては、以下のポイントを意識すると理解が深まります。

この記事で意識しておきたいポイント

  • 従業員の個別の状況によって年末調整に過不足が生じるケースが異なる
  • 年末調整の過不足の精算は、原則として年末調整をおこなう月に処理する

以下で詳しく解説します。

年末調整業務の残業から解放される方法を今すぐ知る

年末調整の過不足の計算について

年末調整の過不足の計算について
年末調整の過不足分の精算には、まずは下記の計算が必要となります。

年末調整の計算の流れ

  1. 年間収入額・社会保険料・源泉徴収税額の計算
  2. 給与所得額の計算
  3. 課税所得の計算
  4. 所得税額の計算
  5. 住宅ローン控除額の計算
  6. 源泉徴収税額と年調年税額の比較

源泉徴収税額と年調年税額の比較結果によって、年末調整の過不足分が導き出されます。

【引用】国税庁 年末調整のしかた 年税額の計算 過不足額の精算

年末調整の過不足の精算方法と時期

年末調整による過不足の精算方法には、次の2つの方法があります。

年末調整による過不足の精算方法

  • 本年最後に支払う給与についての税額計算を省略し、その給与に対する徴収税額はないものとして精算する方法
  • 本年最後に支払う給与についても、通常の月分の給与としての税額計算をおこなった上で精算する方法

年末調整の過不足額は、源泉徴収簿の「差引超過額又は不足額」欄に超過額か不足額かを表示したうえ、記入します。

【引用】国税庁 年末調整のしかた 年税額の計算 過不足額の精算

過不足税額の精算時期は、原則として年末調整をおこなう12月に処理しますが、難しい場合は1月以降に繰り越すことが可能です。

年末調整の不足額の追加徴収方法

年末調整の不足額の追加徴収方法
源泉徴収税額の合計額が年調年税額よりも少ないときは、その差額だけ納め足りないことになります。
その差額(不足額)は、不足となった従業員から徴収します。
なお、追加徴収した内容は源泉徴収簿の該当欄に記入します。

年末調整に不足額があった場合の追加徴収方法

  • 不足額は年末調整をおこなう月分の給与から徴収する
  • なお不足額が残るときは、翌月以降の給与から順次徴収する

年末調整をおこなう月分の給与から不足額を徴収することで、その月の税引手取給与が、本年1月から年末調整をおこなった月の前月までの手取り給与(税抜)の平均月額の70%未満になる従業員については、申請書を所轄税務署長に提出し、承認を受けると不足額を翌年1月と2月に繰り延べて徴収することができます。

不足額徴収繰延承認申請書を使用します。

※国税庁の公式HPからのダウンロードとなります。

不足額が生じるケース

年末調整で不足額が発生する要因には、次のケースが考えられます。

年末調整で不足額が生じるケース

  • 年の途中で控除対象扶養親族が減った
  • 年の途中で源泉控除対象配偶者を有さないこととなった
  • 賞与が高額だった

年末調整の過納額(超過額)の還付方法

年末調整の過納額(超過額)の還付方法
源泉徴収税額の合計額が年調年税額よりも多いときは、その差額分だけ納めすぎていたことになります。
その差額(過納額)は、過納となった従業員に還付します。
なお、還付した内容は源泉徴収簿の該当欄に記入します。

年末調整に過納額があった場合の還付方法

  • 年末調整をおこなった月分として納付する
  • 還付しきれないときは、その後に納付する源泉徴収税額から差し引き、順次還付する

過納額が生じるケース

過納額は、次のようなケースで発生します。

年末調整で過納額が生じるケース

  • 年の途中で控除対象扶養親族が増えた
  • 年の途中で源泉控除対象配偶者を有することとなった
  • 年の途中で本人が障害者、寡婦、寡夫、勤労学生に該当することとなった
  • 賞与が少額だった
  • 住宅ローン控除や配偶者控除・配偶者特別控除などの控除申請があった

年末調整後の過不足精算で想定されるトラブルと対処法

年末調整後の過不足精算で想定されるトラブルと対処法

年末調整で過不足計算をおこなう際、以下のようなトラブルが想定されます。

年末調整の過不足計算で想定されるトラブル

  • 年末調整の過不足計算の煩雑さによる計算ミス
  • 従業員の申告間違いによる還付・追加徴収漏れ
  • 従業員の個別の状況に応じた内容確認や計算、チェックによる管理工数増加

このようなトラブルにも対処できるよう、事前に以下のような対応策を検討しておきましょう。

トラブルの対処方法

  • 従業員への年末調整申告書の書き方の徹底指導
  • 業務効率化や人的ミス防止のための年末調整クラウドシステムの活用

 

年末調整業務はクラウドで効率化

「オフィスステーション 年末調整」なら、従業員が一問一答式の質問に答えるだけで申告データを簡単に作成でき、不備も自動チェック。個別の内容チェック・不備の差し戻し・未提出者の追いかけが不要になるので、人事労務担当者の業務を自動化することができます。

年末調整後の過不足精算も忘れずに!:まとめ

年末調整後の過不足精算も忘れずに!:まとめ

年末調整の計算をした後は、従業員一人ひとりに対する過不足精算を忘れずにおこないましょう。

年末調整の過不足精算方法

  • 年末調整の過不足精算には、従業員ごとの申告内容の把握が必要
  • 年末調整の計算で過納額が生じた場合、その従業員に還付する
  • 年末調整の計算で不足額が生じた場合、その従業員に追加徴収する
  • 年末調整の過不足精算は、原則として年末調整と同じ月に処理をおこなう

「オフィスステーション 年末調整」なら、計算に必要な申告書類の印刷・配付・回収や個々への対応が不要になります。
従業員もクラウドシステムから2ステップで申告を済ませることが可能です。
収集・確認状況もシステム上で一目瞭然のため、管理が楽になります。

「年末調整」の面倒な事務手続きを
「かんたん・便利・安心」に!

オフィスステーション 年末調整」なら、年末調整に関する業務をWebでおこなうことで従業員と人事担当者の双方に「かんたん・便利・安心」を実現します。
ペーパーレスで人事担当者の業務を自動化し、作業量を大幅削減しましょう。

オフィスステーション オフィスステーション 年末調整

詳しくはこちら