勤怠

0935|【勤怠】割増残業の対象に法定外休日労働を含めたい場合の設定方法(割増残業集計機能)

法律上、月60時間を超える残業時間(割増残業時間)の集計は、法定労働時間(1日8時間、週40時間)を超過した時間のみ対象です。休日労働については、法定休日における労働時間は含まれませんが、法定外休日における法定労働時間(1日8時間、週40時間)を超える休日労働時間は含まれます。

本システムでも法律に則り、割増残業の対象項目は任意選択できません。

法定外休日労働すべてを割増残業対象としたい場合は、本マニュアルに記載のいずれかの方法で設定してください。

補足
「割増残業の対象項目」の詳細は、こちらをご参照ください。

【方法1】
週40時間超過の法定外休日労働を割増残業対象とする

ホーム画面「設定」内[従業員]>[雇用区分設定]> 該当雇用区分の[編集]をクリックし、週の時間外集計カテゴリ にて「週の法定労働時間」を「40時間00分」と設定し、[登録]をクリックします。

これにより週40時間を超過した法定外休日労働が「残業」「深夜残業」に計上され、割増残業の対象項目となります。

方法1ー1

 

例)次のように設定されている場合

  • 週の法定労働時間 : 40時間
  • 勤務日種別    : 月曜日~金曜日…平日、土曜日…法定外休日、日曜日…法定休日
  • 週の締め日    : 土曜日

金曜日の労働後に週の所定時間が40時間に達した場合、法定外休日(土曜日)の労働はすべて「法定外休日残業」に計上され、割増残業対象となります。

方法1ー2

注意
金曜日の労働後に週の所定時間が40時間未満だった場合、法定外休日(土曜日)の労働時間は40時間に達するまでは「法定外休日所定」に計上され、割増残業対象となりません。
40時間を超えた労働時間のみ「法定外休日残業」に計上され、割増残業対象となります。

【方法2】
割増率ごとのカスタムデータ項目を作成する(1段階割増)

既存項目における集計は変えず、割増率ごとのカスタムデータ項目を別途作成して集計を確認します。
※45時間 / 60時間超過分の割増残業をそれぞれ集計する(2段階割増)場合は、【方法3】をご参照ください。

補足
・割増残業の賃金計算は、【1時間あたりの賃金 × 割増率】で計算されます。
・下記の計算方法は一例です。不明点などございましたら、サポートデスクへお問い合わせください。


前提条件


例として、次の場合の設定方法を説明します。

  • 平日残業および法定外休日労働の割増率(1.25)を、カスタムデータ項目「残業・法定外割増【1.25】」で集計確認する
  • 深夜労働の割増率(+0.25)を、カスタムデータ項目「深夜割増【0.25】」で集計確認する
  • 月60時間を超える残業時間を割増対象とし、その割増率(+0.25)を、カスタムデータ項目「60時間超【0.25】」で集計確認する
  • 法定休日労働の割増率(1.35)を、カスタムデータ項目「法定休日割増【1.35】」で集計確認する


既存項目での集計値

赤枠内の項目を割増残業の対象項目とします。

方法2-1


集計確認したい値

方法2-2
  • 残業・法定外割増【1.25】
    (1)26H + (2)3H + (3)31H + (4)11H = 71H
  • 深夜割増【0.25】
    (5)11H
  • 60時間超【0.25】
    71H – 60H = (4)11H
  • 法定休日割増【1.35】
    (6)4H


雇用区分設定


「60時間を超える残業時間」を集計するための設定をおこないます。

ホーム画面「設定」内[従業員]>[雇用区分設定]> 対象雇用区分の[編集]>「基本情報」カテゴリの[詳細](①)にて、「月のみなし残業時間」を「60時間0分」に設定し(②)、[登録](③)をクリックします。

方法2-3


カスタムデータ項目の作成


ホーム画面「設定」内[画面表示]>[カスタムデータ項目設定]>「月別」タブを選択 >[+新規作成]をクリックし、次の4つのカスタムデータ項目をそれぞれ作成します。
※カスタム表示コードはそれぞれ任意のコードにしてください。
※丸め単位(分)の設定は不要です。

項目名 計算単位 下限値(分) 追加する項目の選択
残業・法定外割増【1.25】 時間 (不要) ・+残業時間
・+深夜残業時間
・+法定外休日所定時間
・+法定外休日所定外時間
・+法定外休日残業時間
・+法定外休日深夜所定時間
・+法定外休日深夜所定外時間
・+法定外休日深夜残業時間
深夜割増【0.25】 時間 (不要) ・+深夜所定時間
・+深夜所定外時間
・+深夜残業時間
・+休日深夜所定時間
・+休日深夜所定外時間
・+休日深夜残業時間
60時間超【0.25】 時間 「下限値:0」と設定 ・+残業時間
・+深夜残業時間
・+法定外休日所定時間
・+法定外休日所定外時間
・+法定外休日残業時間
・+法定外休日深夜所定時間
・+法定外休日深夜所定外時間
・+法定外休日深夜残業時間
・-月のみなし残業時間
法定休日割増【1.35】 時間 (不要) ・+法定休日所定時間
・+法定休日所定外時間
・+法定休日残業時間
・+法定休日深夜所定時間
・+法定休日深夜所定外時間
・+法定休日深夜残業時間
方法2-4


カスタムデータ項目の集計結果


次の画面にて、カスタムデータ項目の集計結果が想定通りとなったことを確認します。


月別データ「通常(カスタム)」タブ

方法2-5


タイムカード「タイムカードカスタム」タブ

方法2-6

補足
カスタムデータ項目は出力項目としても利用可能です。詳細はこちらをご参照ください。

【方法3】
割増率ごとの出力項目を作成する(2段階割増)

既存項目における集計は変えず、割増率ごとの出力項目を別途作成して集計を確認します。
※60時間超過分の割増残業のみ集計する(1段階割増)場合は、【方法2】をご参照ください。

補足
・割増残業の賃金計算は、【1時間あたりの賃金 × 割増率】で計算されます。
・下記の計算方法は一例です。不明点などございましたら、サポートデスクへお問い合わせください。


前提条件


例として、次の場合の設定方法を説明します。

  • 平日残業および法定外休日労働の割増率(1.25)を、出力項目「残業・法定外割増【1.25】」で集計確認する
  • 深夜労働の割増率(+0.25)を、出力項目「深夜割増【0.25】」で集計確認する
  • 月45時間を超える残業時間を1段階の割増対象とし、その割増率(+0.05)を、出力項目「45時間超【0.05】」で集計確認する
  • 月60時間を超える残業時間を割増対象とし、その割増率(+0.25)を、出力項目「60時間超【0.25】」で集計確認する
  • 法定休日労働の割増率(1.35)を、出力項目「法定休日割増【1.35】」で集計確認する


既存項目での集計値

赤枠内の項目を割増残業の対象項目とします。

方法3-1


集計確認したい

方法3-2
  • 残業・法定外割増【1.25】
    (1)8H + (2)1H + (3)25H + (4)26H + (5)11H = 71H
  • 深夜割増【0.25】
    (6)11H
  • 45時間超【0.05】
    71H – 45H = (4)26H
  • 60時間超【0.25】
    71H – 60H = (5)11H
  • 法定休日割増【1.35】
    (7)4H


出力項目の作成



ホーム画面「よく使うメニュー」内[インポートエクスポート]>「データ出力(エクスポート)」カテゴリ内「月別データ出力[CSV]」の隣の[出力レイアウト作成]をクリックします。

方法3-3


「月別データカスタム項目」タブを選択し、[+新規作成]をクリックして、次の5つの出力項目をそれぞれ作成します。
※丸め単位(分)の設定は不要です。

項目名 計算単位 固定値 追加する項目の選択
残業・法定外割増【1.25】 時間 (不要) ・+残業時間
・+深夜残業時間
・+法定外休日所定時間
・+法定外休日所定外時間
・+法定外休日残業時間
・+法定外休日深夜所定時間
・+法定外休日深夜所定外時間
・+法定外休日深夜残業時間
深夜割増【0.25】 時間 (不要) ・+深夜所定時間
・+深夜所定外時間
・+深夜残業時間
・+休日深夜所定時間
・+休日深夜所定外時間
・+休日深夜残業時間
45時間超【0.05】 時間
計算結果:マイナス値は出力しないにチェック
-2700
計算値として使用「する」
・+残業時間
・+深夜残業時間
・+法定外休日所定時間
・+法定外休日所定外時間
・+法定外休日残業時間
・+法定外休日深夜所定時間
・+法定外休日深夜所定外時間
・+法定外休日深夜残業時間
60時間超【0.25】 時間
計算結果:マイナス値は出力しないにチェック
-3600
計算値として使用「する」
・+残業時間
・+深夜残業時間
・+法定外休日所定時間
・+法定外休日所定外時間
・+法定外休日残業時間
・+法定外休日深夜所定時間
・+法定外休日深夜所定外時間
・+法定外休日深夜残業時間
法定休日割増【1.35】 時間 (不要) ・+法定休日所定時間
・+法定休日所定外時間
・+法定休日残業時間
・+法定休日深夜所定時間
・+法定休日深夜所定外時間
・+法定休日深夜残業時間
方法3-4


出力結果


作成した出力項目を含む出力レイアウトを作成し、CSVデータを出力して、集計結果が想定通りとなったことを確認します(詳細はこちら)。

方法3-5