勤怠
1385|【勤怠】月60時間超過の時間外労働に対して代替休暇を付与する方法(代替休暇付与機能)
「代替休暇付与機能」を利用すれば、月60時間を超えた時間外労働が発生したときに、代替休暇換算率や日の契約労働時間に基づいて代替休暇の付与可能最大数を自動計算できます。
代替休暇の付与条件を満たす従業員が発生するとアラートが表示されますので、管理者は付与可能最大数の範囲で付与日を設定し、付与を適用します。
本記事では、本機能の利用上の注意事項や事前設定方法をご説明します。
代替休暇付与対象者アラートの確認や付与の適用方法はこちらをご参照ください。
注意点
- 「代替休暇制度」とは、月60時間を超える部分の時間外労働について、50%以上の割増賃金の支払いの代わりに有給の休暇を与えることができる制度です。詳細は、下記関連記事をご参照ください。
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利用上の注意事項
「割増残業時間」や「残業時間」などの集計値は加減算されません
代替休暇を付与した場合でも、付与した時間は「割増残業時間」や「割増深夜残業時間」から減算されず、かつ「残業時間」や「深夜残業時間」にも加算されません。
代替休暇として付与した時間については、データ出力(エクスポート)やカスタムデータ項目の「代替休暇換算済時間」で確認できます。確認方法はこちらをご参照ください。
代替休暇の付与日は翌月度の開始日になります
代替休暇の付与日は、割増残業が発生した翌月度の初日に固定されます。
代替休暇制度では、「法定時間外労働が1ヶ月60時間を超えた月の翌月初日から2ヶ月以内の期間で取得する」と定められているためです。
付与後は「休暇失効通知」などを利用して、2ヶ月以内の期間で有効期間内に従業員が忘れず取得するように運用してください。
代替休暇は0.5日、1日単位での取得が原則です
代替休暇は0.5日、1日単位でのみ取得できるよう制限されます。ただし、時間単位で残数を付与することは可能です。前月度に付与された代替休暇の残時間と合わせて0.5日または1日単位で取得できます。
従業員が代替休暇の付与を依頼する機能はありません
代替休暇は従業員が望んだ場合のみ付与しますが、従業員側から要望をおこなうような機能は、ご用意がございません。付与を希望しているかどうか従業員本人に確認したうえで対応してください。
前提
以下の設定が完了していることが前提です。
割増残業集計機能の設定
割増残業集計機能が設定されていることが前提です。こちらを参考に、事前に必ず設定してください。
日の契約労働時間
日の契約労働時間が設定されていることが前提です。「雇用区分設定」または「従業員設定」で設定します。両方を設定した場合、「従業員設定」の設定内容が優先されます。
※日の契約労働時間の影響範囲とご注意点はこちらをご参照ください。
- 雇用区分設定
ホーム画面「設定」内の[従業員]>[雇用区分設定]> 該当雇用区分の[編集]> 基本情報カテゴリの「詳細」タブ >「日の契約労働時間」
- 従業員設定
ホーム画面「設定」内の[従業員]>[従業員設定]> 該当従業員の[編集]> 雇用情報カテゴリの「詳細」タブ >「日の契約労働時間」
【手順1】休暇区分設定
休暇区分を設定します。
※全権管理者、または「オプション」権限が「◯ 閲覧・編集」の一般管理者だけが可能な操作です。
ホーム画面「設定」内の[スケジュール]>[休暇区分設定]をクリックします。

「代替休暇」という名称の休暇区分が表示されている場合は、[編集]をクリックします。
表示されていない場合は、[+新規登録]をクリックします。

補足
2024年7月16日以降に「オフィスステーション 勤怠」のご利用を開始された場合、初期状態で「代替休暇」が登録されているため作成不要です。必要に応じて、名称や時間単位休暇の設定を編集してください。
各項目を設定し、[登録]をクリックします。

No | 項目名 | 説明 |
① | 名称 | 「代替休暇」など |
② | 半休 | 使用する |
③ | 休暇取得による休暇数の計算方法 | 減算 |
④ | 振休付与 | 増減しない |
⑤ | 有効期間 | 付与後「2ヶ月」 ※1 |
⑥ | 時間単位休暇 | 使用しない ※2 |
※1 代替休暇は「法定時間外労働が1ヶ月60時間を超えた月の翌月初日から2ヶ月以内の期間で取得する」必要があり
ます。
※2 この項目を「使用する」とすることも可能です。時間単位で残数を付与できるようになります。ただし、この場
合も時間単位での取得はできないよう制限されます。前月度に付与された代替休暇の残時間と合わせて0.5日ま
たは1日単位で取得できます。
【手順2】オプション
ホーム画面「設定」内の[その他]>[オプション]をクリックします。

「勤怠管理設定」カテゴリの「割増残業集計機能」で、「1段階の割増残業を使用する」または「2段階の割増残業を使用する」が設定されていることを確認します。

すぐ下の「代替休暇対象」 を選択します。チェックを入れた割増残業が代替休暇の換算対象となります。
「1段階の割増し残業を使用する」を選択した場合、「割増残業1」のみにチェックを入れます。
「2段階の割増し残業を使用する」を選択した場合、「割増残業2」、または両方にチェックを入れます。

「2段階の割増し残業を使用する」の場合の設定ポイント
ホーム画面「設定」内の[従業員]>[雇用区分設定]> 対象区分の[編集]>「月の時間外集計」カテゴリ >「割増残業」の設定内容を確認し、「代替休暇対象」を以下のように設定してください。
・雇用区分設定で「割増残業2」の欄に60時間を設定しているときは、「代替休暇対象」は「割増残業2」
のみにチェックを入れます。
雇用区分設定:
・雇用区分設定で「割増残業」の欄に60時間を設定しているときは、「代替休暇対象」は両方にチェック
を入れます。
雇用区分設定:
※上記は法定通り「60時間超過」の割増残業に対して代替休暇を付与する場合の例です。法定未満の割増
残業に対して代替休暇を付与する場合は、対象となる割増し開始時間でご確認ください。
「休暇区分」にて、代替休暇として付与したい休暇を選択し、[登録]をクリックします。

ホーム画面「よく使うメニュー」内[休暇管理]に[代替休暇付与対象者]タブが追加されたことを確認します。

【手順3】雇用区分設定
ホーム画面「設定」内の[従業員]>[雇用区分設定]をクリックします。

対象区分の[編集]をクリックします。

「月の時間外集計」カテゴリの「代替休暇換算率」を入力し、[登録]をクリックします。
※労使協定において25%以上の割増率を設定されている場合は、その割増率をご設定ください。
