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導入事例

日本最大級の社労士法人が新たに「事務組合システム」を導入した理由とは?


北海道SATO社会保険労務士法人
労働保険事務組合 労務事務指導協会 課長代理 中島理佳 さま
労働保険事務組合 北海道社会労働保険協会 主任 葛西幸子 さま

導入前の課題
  • BCP対策の強化
  • 1つのシステムへの依存
  • 労働保険のデータベース化
導入の決め手
  • 「オフィスステーション Pro」の評判の良さ
  • 事務組合機能を労務管理システムと連携できること
  • 業務効率化につながると感じたこと
導入効果
  • システム障害時でも業務を継続できる体制の構築
  • 事務組合委託事業所の各種手続きの効率化
活用方法

今後はさらに対応事業所数を増やして活用範囲を拡大するとともに、「アカウント発行」機能を活用しお客様とのつながり方を変えていきたい

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INTERVIEW

事務組合業務の課題は「1つのシステムに依存することのリスク」だった

まずはSATOグループやその事務組合の特徴について教えてください。

中島さまSATOグループは、社労士法人、行政書士法人、事務組合など士業を中心とした事業を展開しています。グループ内の社労士法人には、SATO社会保険労務士法人のほか、日本社会保険労務士法人、北海道SATO社会保険労務士法人など複数が存在します。

また事務組合は、労務事務指導協会、北海道社会労働保険協会札幌、北海道社会労働保険協会旭川、SATO社労法人、日本社労法人、オータ事務所労働保険協会となっております。

社労士法人・事務組合の職員総数は1,200名以上、事務組合としては約90名で、4,500社に対応している状況です。私や葛西は主に事務組合の所属で、中小零細企業事業主さまをはじめとした労働保険に関する管理業務を担当しています。企業の業種に偏りは特になく、地域も全国に対応しています。

もともと事務組合の業務に関しては他社システムを利用されていたとうかがっております。当時、どのような課題を感じられていましたか?

中島さま課題だと感じていたのは、私たちが利用するシステムのセキュリティ、そしてシステム提供企業のセキュリティについての意識や捉え方ですね。特にBCP対策……つまり、「トラブルや災害などがあった際に、事務組合として委託事業者さまに対し、サービスをいかに継続させることができるか」という点が大きな課題でした。

企業の手続き業務は毎月発生しますから、サービスがストップしてしまえば、幣事務組合業務がおこなえなくなり、死活問題となります。このような背景から、1つのシステムだけを使い続けることにリスクを感じ、複数システムの導入を検討していたのです。

複数のシステム導入を検討される中で、「オフィスステーション Pro」が選択肢に上がってきたのですね。

中島さまはい。「オフィスステーションPro」については、以前から「得喪業務で使いやすい」と聞いていました。事務組合機能を開発しているというお話を聞くなかで、「事務組合システムと、それ以外の労務管理システムとを連携できる」という点にも魅力を感じ、ぜひ使ってみたいと考えるようになりました。

2022年5月から「オフィスステーション Pro」事務組合機能のモニターをお願いしています。モニターとなられた理由について教えてください。

中島さま手続きのシステムは私たちが毎日使うものですから、画面設計一つが業務効率を左右します。また、幣事務組合は他の事務組合と比較しても非常に多くの手続きを実施してきましたので、私たちが普段の業務の中で感じる「こうすれば使いやすいのでは」という意見を、さまざまな面からご提案できれば、より良いシステムの提供につながり、多くの方の役に立つのでは、と考えたことが理由ですね。

4,500社に対応する事務組合の「使いやすさ」へのこだわりとは?

モニターとして、特にこだわったポイントなどはありますか?

中島さま「画面の見やすさ」と「使いやすさ」です。

具体的に言うと、まず、「オフィスステーション Pro」のテーマカラーは緑ですが、事務組合機能のテーマカラーについては緑から紫に変更してもらいました。この変更により作業者が「どの機能を使えばいいのか」と迷うことなく、事務組合機能を使用できるようになりました。一見するとささいな点に見えるかもしれませんが、このような変更によってシステム操作をする者のストレスが減り、作業効率が上がったり、ミスがなくなったりするものなのです。

また、一度にまとめて請求書を発行できる「おまとめ請求書」という機能についても開発してもらいました。この機能は我々の使いやすさ向上だけでなく、お客様の利便性を上げるものでもあります。たとえば、事業所様が複数の労働保険番号をお持ちの場合、労働保険番号別に請求書が発行されますと振込の都度、振込手数料がかかったり、支払い漏れが発生したり、というリスクが考えられます。ですが、「おまとめ請求書」を使うと労働保険番号別の労働保険料を1枚に記載する事ができ、事業主に対し請求ができるため、これらリスクを避けることができます。

加えて、年度更新における特別加入者の登録に関しても要望を出しました。使用するシステムによっては、これまで特別加入者の期中増減について登録タイミングを誤ると、従来正しく算出されていた納付金額が再計算されてしまい、誤った納付金額が算出されることがありました。ここを、保険料に影響を与えずに登録できるよう設計してもらうことで、1年を通じていつでも特別加入者の登録や情報編集が可能になりました。この設計によって業務量のコントロールができるようになり、登録ミスの抑制にもつながっています。

このように、実務の業務フローを踏まえながら機能開発してもらえるため、開発が進むにつれどんどん「使いやすさ」が向上していき、とても助かっています。

そのようなお話を聞けてうれしいです。開発にご協力いただくなかで、そのほかに「良い」と感じた点があれば教えてください。

中島さまほかのシステムと比較しても画面遷移のスピードが早いのでストレスがないことが、とても良いと感じています。あとは、システムとは違うのですが、システム開発に対する姿勢やお客様との向き合い方が良いと思っています。具体的には、対応の速さです。我々からの問い合わせに対して、いつも迅速にご連絡いただけ、機能に関する意見をシステムに反映するスピードもとても速いと感じています。

葛西さま「オフィスステーション Pro」は、これまで使っていたシステムと仕様が大きく違うため、最初は戸惑いました。しかし、担当者に使い方を教えていただいたり、要望を元に画面デザインを変更してもらったりしたことで、使い勝手がより向上したと感じています。年度更新や入金処理などは、かなり見やすい画面になった点は印象的でしたね。

「これまでのシステムと仕様が違うため、最初は戸惑った」ということで、一時的な生産性の低下などもあったと思います。モニターとして、継続して使用していただけた理由は何でしょうか?

葛西さま:理由の1つは、実際に年度更新業務で「オフィスステーション Pro」を使用して、「効率的に作業できる」と感じたことです。

また、システムの改善速度や担当の方とのやりとりから「オフィスステーション Pro」に将来性を感じたことも、継続利用の理由となります。システムの継続利用を決める要素としては、「今後さらに効率化されるはずだ」と信じられるかどうかも重要ですから。

現在はSATO社労法人で取り扱う委託事業所について「オフィスステーション Pro」事務組合オプションを利用しており、より大きな事務組合についてはこれからとなりますが、特別加入者の年度更新・増減申告なども効率的に作業できるのではないかと期待しています。

そのようなことを実現できるよう、今後も開発を進めてまいります。では、モニターとして、気をつけた点などはありますでしょうか?

中島さま:幣事務組合だけでなく、「多くの事務組合の運営者にとって使いやすいシステムにすること」でしょうか。

私たちは委託事業所が比較的多い組織ですので、「自分たちにとって使いやすいシステム」を基準に要望を出してしまうと、ほかの事務組合にとって非常に細かいシステムとなってしまったり、幣事務組合でしか利用しない機能になったりしてしまいます。

そのため、過去にシステム開発の経験があり、事務組合経験も長い幣事務組合職員の意見を取り入れながら要望を伝えるようにしました。このような対応をとることで、「オフィスステーション Pro」が、「大規模な事務組合が求める機能」と「一般的な事務組合で必須となる機能」の両方を備える使い勝手のよいシステムへと進化してくれていると自負しています(笑)

労働保険の手続きについては紙の出力も必要だとうかがっております。現状ではどのように対応していますか?

中島さま:労働保険事務処理において、厚生労働省は電子申請を推奨しておりますが、書面保存の帳票もあります。

システムに登録されたデータは最終的に書面にて出力する場合があるため、「オフィスステーション Pro」が書面での印刷に対応している点は助かっています。ただし、幣事務組合としても今後はデータベースでの情報管理(保管)に移行しながら、情報管理・業務効率化を追求していきますので、「オフィスステーション Pro」の力を存分に借りていこうと思っています。

事務組合システムを「お客さまとのつながりを強化する手段」に

モニターとして開発にご協力いただいた結果、事務組合機能は2023年1月に正式リリースされました。「オフィスステーション Pro」の事務組合機能に関して、現状はどのように感じていますか?

葛西さま:最初は作業に時間がかかった部分もありますが、慣れるほど時間短縮や業務効率化につながりやすいシステムだと感じています。これは、画面デザインや操作方法が、初心者の方でもわかりやすいためだと考えています。

中島さま:私も、「オフィスステーション Pro」は非常に使いやすいシステムだと感じており、今後、幣事務組合内で対応する事業所数が増えていくだろうと考えています。手続き業務は専門的な知識を要しますが、「オフィスステーション Pro」を使うと専門知識がない方でも業務をスムーズにこなせるという点が魅力的です。

では、これからの展望として、「オフィスステーション Pro」をどのように活用していきたいですか?

中島ま:先ほどと重複しますが、まず労働保険料の申告に関するデータベース化をおこなっていきたいです。それに加え、事務組合において「オフィスステーション Pro」のアカウント発行機能の利用を検討していきたいと考えています。

アカウント発行機能を使うと、「企業側に直接情報入力をおこなってもらう」という方法を通して、企業とつながることができますよね。このような機能を使って企業とのつながりを強化し、ゆくゆくは助成金等を含め、さまざまなご提案をできるようにしていきたいです。

また我々は事務組合に関して、現状、業務ごとに異なるシステムを使っていますから、ここを「オフィスステーション Pro」のアカウント発行で一本化できれば、弊事務組合の業務効率化だけでなく、お客様の利便性向上や業務効率化にもつながると期待しています。

葛西ま:「オフィスステーション Pro」は、デザイン面や操作性からいって、初心者でも使いやすいシステムです。また、モニターとしてやり取りした印象から、「これからさらに機能改善が進み、具体的な業務効率化や業務改善につながっていくだろう」とも感じています。これらを踏まえ、将来的に「オフィスステーション Pro」がより良いシステムとなるよう、今後も継続的に利用しながら、意見を出し続けたいと考えております。

より大規模な事務組合での「オフィスステーション Pro」の活用はこれからですが、開発が進むにつれて、幣事務組合での「オフィスステーションPro」の活用の幅も広がると確信しています。

本日は貴重なお話をありがとうございました!