社労士事務所がDXで解決した経営課題とは?
まずは「社会保険労務士法人 WORKid」の特徴について教えてください。
沢田さま:
札幌を中心に活動をしている社会保険労務士事務所で、2023年4月で12年目を迎えました。顧客数は約60社で、案件の6~7割が介護・福祉事業者となっています。
介護事業に特化した事務所ですので、その特徴を理解し、労務職はもちろん医療・介護に興味をもち、「学ぶこと」「吸収すること」「理解すること」に前向きに務める姿勢を重視しています。

現在の従業員数は約10名と伺っています。開業されてから、顧客や従業員を増やすなかで、どのような課題がありましたか?
沢田さま:従業員一人ひとりの能力を高めていくことが課題でした。当時は私がいないと進まない業務が多く、顧客とのミーティングやご提案を含め、従業員が独り立ちできるような状態にするにはどうすればいいのかを考えてきましたね。
そのためには業務改善や業務の標準化が必要になり、DXを進めたかたちです。DXによる業務効率化で捻出した時間を使って、それぞれが業務改善に取り組んでくれたことで、組織全体が成長できていると考えています。
「オフィスステーション Pro」の導入もDXや業務効率化の一環だと思うのですが、検討されたきっかけについて教えてください。
沢田さま:そうですね、業務効率化を考えるなかでの導入でした。
当時は他社サービスやe-Govなどを利用していましたが、同じ内容を何度も入力したり、書類の添付が都度必要だったりなど、単純な繰り返し作業が多く、非効率だと感じる部分が多々ありました。そこで他のシステムを検討しようと知り合いの社労士に相談したところ、オフィスステーションを紹介されました。
システム導入で重視した点
どういった点を重視し、導入されたのでしょうか?
沢田さま:使いやすさとサポート対応のよさです。
それまで使っていたサービスは、問い合わせのレスポンスが遅いなどサポート面で不満がありました。一方で、オフィスステーションの場合は他社よりもずっとサポート対応が迅速でした。
また、実際に使ってみたところ、画面が非常に分かりやすかったです。ボタンの配置や大きさを含め、それまでのサービスに比べて「実務やシステムに詳しくない人」でも理解できるデザインになっていたので、使いやすそうだという印象を持ちました。

ありがとうございます。オフィスステーションの導入は、どのような流れでおこないましたか?
沢田さま:初期設定だけ僕がおこない、あとの手続きはスタッフにほぼ任せました。初期設定で戸惑うことはなかったですし、他のスタッフもスムーズに導入できていました。特に難しいことはなかったと記憶しています。
オフィスステーションの導入後、業務はどのように変化したのか?
オフィスステーションを導入後、手続き業務で変化した点はありますか?
沢田さま: まず、手続きにおいて紙の使用がほぼなくなったことです。たとえば2019年は月に1万2,000枚ほど紙を使用していましたが、現在は3,000枚と1/4程度まで減りました。もし今でも紙を使っていたら、事務所の規模が大きくなっていますから、2万4,000枚ぐらいになっていたのではないでしょうか。
使用枚数に加えプリントした紙を処分する時間も削減できていますから、この効果は大きいですね。
また証明書の添付も自動化されました。操作が非常に簡単でわかりやすいので、e-Govの使い方がわからない方でも、オフィスステーションなら手続きできるのではないでしょうか。それくらい簡単です。
そのほか、オフィスステーションの活用によって感じた効果がありましたら教えてください。
沢田さま:弊所ではオフィスステーションとRPAを連携させています。たとえば、オフィスステーションに申請手続きの入力をする作業や、手続きが終わったあとに情報を取得してお客さまに通知する作業は、夜間にRPAにおこなってもらっています。
人の手と時間を取られる部分をすべて自動化したので、今後、扱う件数が増えても全く困らない。むしろ増えるほど効果が上がるでしょうね。
システム導入の先で実現できることとは?

DXで効率化が進んだ状況とのことですが、効率化の先で何をしているのか?という部分についても伺いたいです。現在、新しい試みは何かされていますか?
沢田さま:いっぱいしています(笑)
顧問契約を例にお話しすると、通常顧問とは別に「Web顧問」を始めました。これは、セミナーからの流入先の一つとして、浅く広い繋がりも必要だと考えたことが理由です。Web顧問で先方にオフィスステーションを使っていただきつつ繋がりを深め、そこから通常顧問になっていただくという流れです。
そして通常顧問に関しては、顧問先の付加価値をどう高めていくかについてお話をします。
「新たな価値を創造するためのツールとしてDXを利用しましょう」というかたちで、オフィスステーションを提案することもあります。
「顧問先との繋がりを深めること」と「顧問先の付加価値を高めること」の両方にオフィスステーションを活用されているんですね。
沢田さま:はい。社労士は、顧客側に問題が起きたときは非常に役立ちますが、何も問題がなければ価値を見い出しにくい仕事だと思います。2022年はそういった理由で離脱される顧客がおられたので、それを防止するために定期面談を始めました。定期面談によって徐々に「研修をしたい」「勤怠のシステムを変えたい」などの要望が集まってくるので、そこから仕事を深めていけます。
オフィスステーションとRPAの連携がスムーズなおかげで、業務件数をどれだけ増やしても効率化を実現できることが明確になったので、このように安心して顧客対応に時間をかけることができます。
これからも顧客と我々が共にハッピーになれる関係性を作るための一つの手段として、大いにオフィスステーションを活用していきたいです。
松田さま:東京や大阪に比べ、北海道はまだまだITが進んでないと感じています。オフィスステーションのような便利なサービスがあるのに、ずっと紙を使っている企業があまりにも多い。
私たちはそういった現状を改善していく使命があると思います。現場をデジタル化していない企業に、積極的にアプローチしていきたいと考えています。
本日は貴重なお話をありがとうございました!