- ①記入用紙に不備が多く、対応に時間がかかる
- ②郵送の準備・やり取りが手間
- ③書類提出フローもバラバラ、人海戦術で収集するしかなく非効率
- ④給与計算業務の時間が圧迫される
- ①不備の減少とともに対応時間が激減
- ②200以上ある現場への郵送の手間がなくなった
- ③提出フローが一本化され効率的に
- ④従来に比べ余裕のある対応が可能に
200以上の現場とのやり取りや不備確認など、年末調整を煩雑にする原因を取り除くために
まず、事業内容について教えてください。
立木さま :
オフィスビルや官公庁、商業施設などの建物に対する設備管理、常駐警備、清掃業務などを受託する、総合建物管理事業をおこなっております。そのほかにも、分譲マンションの管理事業もおこなっています。
皆さまが所属されている管理本部では、主にどのような業務を担当しておられるのでしょうか?
立木さま :
経理・財務、人事労務、総務、システム関連など事務全般を管轄する部署になります。弊社の従業員は約900名にのぼり、給与計算、入退社、社会保険関連など人事・労務業務のウェイトが大きくなっています。特に年末調整は非常に限られた時間の中で膨大な固有業務をこなしています。
約900名分の事務処理を3名で対応し、中でも人事担当の城戸さん、田中さんにかかる負担は非常に大きく、改善すべき課題という認識を強く感じていました。
それは大変ですね。では2022年に「オフィスステーション 年末調整」を導入されたきっかけは、やはり業務の効率化のためでしょうか?
立木さま : はい。「オフィスステーション 年末調整」導入以前は、年末調整に関するすべての書類を紙でやり取りしていたので時間がかかって大変でした。特に記入もれがある書類の対応に手を取られていましたね。
城戸さま : 書類に不備がある場合は、都度、従業員に確認しないといけませんが、そのやり取りも紙がベースとなります。さらにルーティンワークの給与計算と年末調整の時期が重なってしまうので、非常にタイトなスケジュールで業務を行っていました。
田中さま : また、書類の記入に慣れていない従業員には、まず記入方法をお伝えする必要がありました。さらに、書類を提出しない従業員に対して、一人ひとり電話で連絡をしなければなりません。そういった対応を通常業務と並行しながらおこなっていたのでとても忙しかったです。
立木さま : 弊社は、給与が末締めの翌月15日支払いということもあり、年末調整の対応だけに集中できる時間は実質一週間もありません。普段はほぼ残業なしで業務をこなす城戸さん、田中さんでも、年末調整の時期である12月は15~20時間残業して対応してもらっていました。
オフィスステーションの導入で書類のやり取りに関して、効率化は実現されましたか?
立木さま : はい、実現できたと思います。200以上ある現場の従業員、現場責任者とのやりとりに割かれていた時間と手間が大きく軽減され、効率化につなげることができました。
なぜ他社システムは「導入メリットを感じられなかった」のか?
その状況からデジタル化を検討されたのですね。では、オフィスステーションの導入にあたり、比較検討された点と決定の決め手について教えてください。
立木さま :
重視したのはやはり費用と使いやすさです。他社システムはさまざまな機能が一つの製品にまとまっているパッケージ型で、弊社にとっては既存システムと機能が重複するほか、管理の手間が増え、かつ費用が割高となり、導入メリットが感じられませんでした。
一方で、「オフィスステーション」は必要な機能を選べるアラカルト型だったので、弊社のニーズにぴったりでした。
また操作性が非常によく、私がユーザー視点で見て「簡単に使えて誰でもできそう」と思ったことも決め手の一つです。さらに弊社の既存の基幹システム・人事システムをそのままに、年末調整のデジタル化を進められる点も導入決定の大きなポイントでした。
操作性について、具体的にどういった点が使いやすかったでしょうか?
立木さま :
14の質問に答えるだけで年末調整が完了する点や、ポップアップで解説が出てくる点です。例えば「金額の計算方法がわからない」という場合に解説が出るのはとても助かります。非常によくできたシステムだと思います。
「年末調整って何?」という従業員でも、言われた通りに答えていけば終わる。基本的に構成がとてもシンプルで非常に使いやすく、システム自体はほぼ完成されたものじゃないかなという印象です。
デジタル化への「反対の声」に対処する方法
ありがとうございます! では選定後、実際に導入する際に難しかった点はありましたか?
立木さま : 年末調整業務を効率化すべきという認識は、上長と私たち全員で共有していたので導入はスムーズでした。
デジタル化に際して、社内から反対や戸惑いの声はありませんでしたか?
城戸さま :
大きな反対はありませんでしたが、できるだけスムーズに移行できるよう意識しました。具体的には、導入前に年末調整のデジタル化を告知した上で、マニュアルを作成し従業員に送付しました。
マニュアルは「オフィスステーション」が発行しているものを参考に、より広い世代の従業員が受け入れやすいよう弊社で少し手を加えています。
田中さま :
PCやスマホに慣れていない従業員が使いやすいよう、サポートできる部分をプラスしました。
また事前に社内でPC・スマホが苦手な従業員に試してもらい、「やってみたら簡単だった。これならいけると思う」というリアクションをもらったので、すべての現場で一気に導入しようという流れになりました。
デジタル化を終えた後の社内の反応とは?
年末調整の業務で、導入による効果や変化した点を教えてください。
城戸さま : 書類の入力漏れや入力ミスがなくなり、大きく効率化できたことです。従業員への確認や私たちが計算して対応するという時間が大きく減り、処理スピードが非常に速くなりました。また、各従業員の年末調整の進捗状況をシステム上で一覧で確認が可能で、不備、未着など対応が必要な従業員が判別できる点も、システム導入の大きなメリットだと感じました。
田中さま :
また管理の手間も大きく省けました。たとえば導入前は従業員が直接、書類を本社に送付してきたり、各現場の営業担当者が取りまとめて本社に送付したりと、返送方法がバラバラで、収集、整頓・管理に多くの時間と手間がかかっていました。返送フローが一元化されたことにより手間が大きく軽減されました。システム導入による変化を感じた最も大きな点です。
実際、現場の従業員を管理している営業担当者は「返送書類に対応する時間と手間がなくなり、効率化された」と非常に喜んでいました。
導入後、社内対応などは発生しましたか?
城戸さま :
従業員から操作方法に関する問い合わせはありましたが、その際は「オフィスステーション」のサポートデスクを利用しました。
従業員からの「進め方がわからない」という質問に対して、私たちが「オフィスステーション」のサポートデスクを案内し、あとはそちらに引き継ぐという方法を取りました。細かい説明に時間を割く必要がなくなり助かりました。
最後の質問になりますが、これからの展望についてお聞かせください。
立木さま :
労務管理もデジタル化したいと考えています。毎年200~300名の社員が入れ替わるので、労務管理に関する一連の手続きもペーパーレスにできればかなり効率化できると思います。
現在、展開を進めているクラウド勤怠管理システムと合わせて、人事・労務、給与関連業務の効率化を図っていきたいと考えています。
城戸さま :
今年度以降も、年末調整システムを継続利用したいと考えていますが、年末調整における保険料控除の原本回収は今後も必要です。この点については、各従業員の協力も必要になる為、より良い方法を検討しています。
またシステムをより有効活用する為には、スマホ操作に慣れていない従業員の方への対応など簡単に解決できない課題も多くありますが、業務効率化の為に取り組んでいきたいと思います。
田中さま :
管理本部は従業員からの問い合わせが多い部署なので、自分が何を求められているのかきちんと把握し、適確かつスピーディーに対応できるように心がけています。
その様な対応ができるためには、時間と心の余裕も必要だと思います。その為にも、担当業務の効率化、改善を進めていきたいと思います。
本日は貴重なお話をありがとうございました!