- ①紙ベースの申請処理による工数負担と精神的負担
- ②労務担当者の休業に伴い業務効率化が喫緊の課題に
- ③労務業務の属人化による引き継ぎ難易度の高まり
- ①申請処理の電子化により工数が5分の1まで削減
- ②手続き業務の効率化により少人数で回せる体制に
- ③「業務の標準化」に伴い属人化が解消される
労務担当者の産休入りで業務効率化が喫緊の課題に
「オフィスステーション 労務」を導入されたきっかけを教えてください。
竹内さま :
当社では7カ所の支店・工場で216名の従業員を抱えており、拠点からの申請や手続きが多く発生していました。これにより従業員や管理者が事務作業に手を取られるという問題が発生していたほか、総務部でも「e-Govでの電子申請をもっと効率化できないか」という声があったことから、無料版の「オフィススステーション 労務ライト」を利用することにしました。
「オフィススステーション 労務ライト」の使い勝手は非常によく、電子申請はかなり効率化できました。そんなときに、労務担当者2人のうちの1人が産休に入ることになり、業務が回らなくなる懸念が生まれました。
産休に入る担当者から引き継ぎを受けるなかで、「この業務量は、今の体制で到底処理しきれない」ということがはっきりとわかり、「オフィスステーション 労務」を導入しようと考えたのです。
2020年頃に導入した「オフィスステーション 労務ライト」に続き、「オフィスステーション 給与明細」と「オフィスステーション 年末調整」は導入していたため、使いやすさや業務効率化の効果を実感していたので、迷いはありませんでしたね。

社内の稟議はスムーズに通りましたか?
竹内さま :
先ほどお話したように、「オフィスステーション 労務」がなければ業務がとても回らないと予想していましたので、承認を得られるよう努力しました。
稟議では業務効率化はもちろん、担当者の精神的な負担軽減についても訴えました。それまでは申請書類の多くが手書きで、担当者は「ミスをしてはいけない」というプレッシャーが大きかったのです。
こうした点を丁寧に説明したことで、無事に稟議を通過できました。
1時間かかっていた個々の手続き業務が、10分~15分に縮小
実際に「オフィスステーション 労務」を導入されてからの効果について、お聞かせください。
竹内さま :
作業時間において、とても大きな変化が見られました。
当社では育児休業や高齢者雇用継続給付金、傷病手当や労災手続きなど、日々何かしらの申請手続きが発生するのですが、それらの手続きひとつにつき、おおよそ30分から1時間の時間を要していました。
手続き中に差し込みの業務が入ってくることもあって、結果として1時間以上かかってしまうことも少なくありませんでした。
それが「オフィスステーション 労務」によって、10分から15分で済ませられるようになったのです。
短時間で済めば、途中で差し込み業務が入るということもなくなりますので、体感的には実際の時間以上にスムーズに進められている感覚があります。
まさに先ほどお話された「精神的な負担」の軽減も、実現されたのですね。「オフィスステーション 労務」では、どのような機能をよく使いますか?
竹内さま :
ワークフロー機能はふんだんに活用しています。
直行直帰や休日出勤の申請、制服の申請。また当社では福利厚生の一環でお子さんが生まれた際にチャイルドシート補助金が出るのですが、その際もワークフローで証明写真を添付して申請すればすぐに承認できる仕組みにしています。
これらの申請手続きは、これまで紙ベースでおこなわれることが多かったので、「オフィスステーション 労務」によってオンライン上で完結することで、従業員や管理者の負担も軽減されたと思います。

「オフィスステーション 労務」によって、有給休暇の申請がしやすくなった
「オフィスステーション 労務」の導入に伴って、従業員の方々から反響はありましたか?
竹内さま :
特に目立った反応はないのですが、これは決して悪いことではないと思っています。
というのも、従業員から意見や声がある場合の多くは、不便や不都合があるときです。特に反響がないということは、皆さん満足して使ってくれている証拠だと捉えています。
個人的な見解としては、「有給休暇の申請」が以前よりしやすくなったのでは、と感じています。以前は、申請書に記入して上長に提出する必要がありましたが、今はワークフローで簡単に申請できるようになりました。
従業員は上長の顔色をうかがうことなく申請できますし、上長も申請を放置しておくと無断欠勤になってしまうので、承認せざるを得ない状況です(笑)。
当社の有給休暇取得率は、現在のところ約70%です。
「オフィスステーション 労務」導入による直接的な影響はまだ分析できていませんが、ワークフローで申請できるようになったことで、従業員が感じていた申請のハードルは確実に下がったと感じています。
では今後、どのような形で「オフィスステーション 労務」を活用される予定でしょうか?
竹内さま :
後継者の育成に役立てていきたいと考えています。
以前まではあまり気にしていませんでしたが、定年後の生活について想いを馳せる歳になってからは、「将来、自分の仕事は誰がすることになるんだろう?」と考えるようになりました。
まさに新しい課題ではあるのですが、ここでもオフィスステーションがきっと役立つだろうと思っています。
これまで属人的な業務の割合が多かった総務・労務の仕事が、オフィスステーションによって誰でもすぐにできるようになりますから。
業務の標準化をすることで、誰でもできるようになって後継者の育成がしやすくなるということですね。
竹内さま : そうですね。教える側の負担も軽減されますし、手続き業務にかける時間を減らすことで、本来時間をかけるべき業務に集中できるようになるというメリットもあります。
「気持ち」「モチベーション」のありようで、生産性は高まる
最後に、業務効率化のほか、竹内さまが注力していることを教えてください。
竹内さま :
当社では、従業員一人ひとりが健康で安心して働き続けられる職場を目指して、「健康経営」を推進しています。
2021年に、子育てサポート企業として厚生労働大臣の「くるみん」認定を取得しました。現在は、より一層の仕事と家庭の両立を支援できる企業を目指し、「えるぼし」認定の取得に向けて取り組んでいます。
当初は、有給休暇取得の促進などによって「業務時間が減ることで生産性が低下するのでは?」という、懸念の声もありました。
ですが、実際に健康経営への取り組みを業務効率化とともに進めた結果、勤務時間内の集中力や効率が向上して生産性向上にも繋がることが確認できたのです。

健康経営の啓蒙活動は、どのようにおこなわれていますか?
竹内さま :
全社的に健康経営への理解と関心を高めていくことが重要だと考えていますが、それは他部署の管理職に任せるのではなく、私たち総務部が率先して、オフィスステーションを活用するなどして情報発信していくべきだと考えています。
たとえば、製造部門は「ものづくり」を最優先するため、繁忙期には有給休暇を取得しにくいという事情があります。私たちもそうした事情を理解した上で、繁忙期前に有給休暇を取得するよう促すなど、状況に応じてバランスを取るように心がけています。
健康経営に取り組む中で、従業員の生産性を高めるには、「気持ち」や「モチベーション」が非常に重要であることが分かりました。
有給休暇の取得者が増えても年間の生産量に大きな変化がないのは、まさにそのおかげでしょう。
逆に、病気や怪我をしてしまうと、生産性は確実に低下しますし、何より本人が辛い思いをします。ですから、従業員が健康で働き続けられることが何よりも大切なのです。
そして、そのための仕組みづくりこそが、私たち総務部が最も大事にすべき役割だと考えています。
本日は貴重なお話をありがとうございました!