給与明細の電子化で「本社での一括管理」を実現
人事・労務業務は何名で担当されているのでしょうか?
寺澤さま :
まず本社の人事・労務には10名のメンバーがおりまして、工場にも勤怠や給与計算などの実務をおこなうスタッフが若干名所属しております。
本社に所属し、従業員に関する労務の業務は10名のうち、私を含め3名で担当しております。
では給与明細の処理についても、本社と工場でそれぞれおこなっているのでしょうか?
寺澤さま : 以前は工場でも給与明細の処理をおこなっていたのですが、「オフィスステーション 給与明細」を導入してからは、本社で一括管理ができるようになりました。
そうなのですね! 「オフィスステーション 給与明細」を導入されたきっかけは何だったのでしょうか?
寺澤さま :
大きく2つきっかけがございまして、一つは新型コロナウイルスの流行、もう一つが給与明細の配付で利用していた圧着機の不具合です。
新型コロナウイルスの流行で、弊社でも在宅勤務を導入し、給与明細を手渡ししにくい状況が生まれました。また、海外拠点に出向している社員には給与明細を郵送していたのですが、新型コロナウイルスで郵便状況が悪化してしまって。紙の運用に限界が生じていたことが一つの理由です。
もう一つは、弊社では給与明細を折って糊付けしてくれる専用の圧着機を利用していたのですが、導入から月日が経ち、不具合が頻発していたんです。これがもうストレスで。
どのような不具合が起こっていたのでしょうか?
寺澤さま :
嘘みたいな話ですが、湿度が高いと圧着機がうまく動かないため、2日先の天気予報を見ながら給与明細を処理していたこともあるそうです。湿気が入らないように気を使い、「晴れが続く日を狙って作業している」と聞き、「これはもう限界だな」と。本社と工場で計3台の機械を使っており、メンテナンスに費用がかかっていたこともあります。
それ以外にも、本社では2名が労務のオペレーションにあたっているのですが、「送付作業に時間がかかる」という不満の声がありました。時間をかけて作業するのですが、特に海外拠点への送付だと明細の到着に時間がかかり、現地従業員からお叱りの声をいただくなど、苦労も多かったです。電子化する前は「電子化はしたいけれど、紙に甘んじている」という雰囲気でしたね。
「コスト削減」という大きな目標を実現するために
なるほど。では現場の声から電子化に至ったという感じなのですね。
寺澤さま : 会社としても、「労務のコスト削減」を大きな目標として掲げております。この目標を達成するために何ができるか? ということを現場で考えていったときに、「業務時間を減らす」というアイデアが出て、その方法として電子化がマッチした形です。
では具体的に、「オフィスステーション 給与明細」の導入はどのようにおこないましたか?
寺澤さま :
給与明細の電子化については、まず人事部長に相談し、その後、役員の承認を得るかたちでしたが、いずれもすんなりと理解を得られました。というのも、「オフィスステーション 給与明細」より先に、「オフィスステーション 年末調整」を導入していて、そこで電子化の理解が得られていたということがあります。
ただ「オフィスステーション 年末調整」を導入する際には課題がありました。弊社の製造工場で働く従業員の中には、会社のPCを配布されていない従業員もいます。デジタルに慣れていない従業員が多いことから、本人というよりも、管理者から「難しいのではないか」という声が多かったです。そこを説得するのがハードルでしたね。
具体的に、どのようにして説得されたのですか?
寺澤さま : 無料トライアルを管理者に見てもらって、「簡単なんだよ!」「紙よりも申告がわかりやすいんだよ!」と納得してもらいました。実際に使ってもらったら、「確かにこれならできそうだ」と。
以下が「オフィスステーション 年末調整」の従業員画面となっています。
電子化には従業員の同意も必要ですが、そちらのハードルはありませんでしたか?
寺澤さま :
確かに、従業員については「一人が『紙がいい』と言うと、連鎖的に紙を希望する人が増えていくのではないか」という事態を危惧していました。そこで、工場の給与担当者にも協力してもらい、説明会を開いてもらうなどして「便利になるんだよ!」と伝えてもらった上で同意を取りました。結果的には、「同意をしない」という方はほぼおらず、問題は起きませんでしたね。
このような流れで「オフィスステーション 年末調整」を導入したので、「給与明細を電子化しても大丈夫だろう」と理解が得やすかったです。
コスト面での課題はありましたか?
寺澤さま :
Webサイトにあります「コストカットシミュレーション」を使って「オフィスステーション 給与明細」にかかる費用と、先ほどの圧着機にかかる費用とを比べたときに、「コストが下がる」ということが分かりました。「コストカットのために人件費を下げる」ことが弊社の労務の課題ですが、人件費を含めるまでもなかったです。
※以下のページからコストカットシミュレーションが可能です。
従業員目線での「わかりやすさ」「シンプルさ」が選定の決め手
他社との比較はされましたか?
寺澤さま :
他社との比較は「オフィスステーション 年末調整」の導入時におこないました。
さまざまなサービスを使ってみましたが、従業員の目線で見たときに最もわかりやすいのがオフィスステーションでした。他社製品は「ITに慣れている人」や「知識のある人」ならわかっても、「慣れていない人」にはわかりづらいかな、という部分があり……。特に生命保険と住宅ローン控除の入力箇所に関しては、従業員から「わかりやすい!」という声が聞こえました。
弊社には製造職や研究職など、さまざまな人がいます。自分としては人事・労務の仕事をおこなう上で、このような従業員が本業に集中できる環境を整えることがとても大事だと考えています。このためシステム選定に限らず、人事評価などについても、常に従業員目線での「わかりやすさ」「シンプルさ」を重視しています。
システムについて言うと、便利機能がたくさんあっても従業員側からすると使いづらいこともあります。オフィスステーションはそのような複雑性がなかったので。
ありがとうございます! その他に選定の決め手となった理由はありますか?
寺澤さま :
「拡張のしやすさ」もオフィスステーションを選定した理由の一つです。「年末調整電子化」から「給与明細電子化」への拡張性もですし、いずれは人事・労務を本社で一元化しおこなうことを視野に入れており、そのやりやすさという意味でもオフィスステーションを選定しました。
明細の印刷・封入・配付する時間がゼロに、常態化していた残業問題も解決
では、実際に導入して、何か手ごたえは感じられましたか?
寺澤さま :
まず、工場管理者は明細を印刷・封入・配付する時間がゼロになり、負担がなくなりました。本社の管理者も、事務負荷はほぼないです。
弊社は月末締めの翌月20日払いですので、月の上旬は当然のように残業する姿がありました。これが今ではゼロになり、人件費のコストカットも図れていると思います。
また、従業員は「紙を保管していなくてもバックナンバーを含めて確認できる」「スマホでも確認できる」という点で「利用しやすくなった」と好意的な意見をいただいております。
それはうれしいです! 給与明細や年末調整の電子化で労務の残業を減らすことができたとのことですが、残業削減の先にある、御社の目指す人事・労務とはどのようなものでしょうか?
寺澤さま :
弊社は会社の規模に対して少人数で人事・労務の業務をおこなっております。しかし、人事・労務に求められることは増えており、法改正など、漏らすことのできない重要な仕事もたくさんあります。このため少数精鋭メンバーでも回せるように、できることから効率化を進めたいです。
たとえば、新型コロナウイルスが流行している中でも人事・労務担当者は出社せざるを得ない状況でした。これはまだ紙ベースの業務が多いためであるため、給与明細に限らず電子化によるペーパーレス化をもっと進めていきたいですね。
では、今後取り組んでいきたいことはありますか?
寺澤さま :
データの一元化です。現在、人事給与と勤怠管理のシステムが別々で、データ連携がうまくいっていない部分があります。また、情報によってExcelファイルで管理している部分や、「特定個人の頭の中にだけ情報がある」部分もあり、いろんな情報を関連させて分析できません。さまざまな部分に従業員情報が点在しているので、データの一元化を、まずは実現させたいですね。
それによって、従業員の細かなケアをおこなえればと思います。新入社員の採用も厳しくなってきていますし、今後は高齢社員の雇用義務の年齢も上がっていくと思いますので、現在の社員をしっかりとケアできる方法を、会社として作っていかなければならないと考えています。
なるほど。それでは、オフィスステーションに今後望むことはありますか?
寺澤さま :
やはり、従業員情報をまとめて可視化できるような機能ですね。オフィスステーションの機能性や見やすさはいつも「本当にすばらしいな」と感じているので、そのセンスを活かした、そういう製品が生まれてくるととてもうれしいです。
本日は貴重なお話をどうもありがとうございました!
なお、以下の「オフィスステーション 給与明細」無料トライアルから機能詳細や、実際の給与明細発行の流れを確認していただけます。