成功事例

年末調整のペーパーレス化で業務工数を大幅削減。入社手続きや給与明細の電子化も推進

キリンシティ株式会社
  • 人事総務部 部長 兼 社長室長 内田 さま
  • 人事総務部 人事総務担当課長代理 宮沢 さま
課題
  • 基幹システムの刷新による雇用契約書などの代替システムの導入
  • 紙の書類の印刷や配付、収集、チェックなどの処理に伴う負担軽減。働き方の変化(在宅)への対応。
  • e-Govなど、外部連携システム環境の構築ニーズ
導入の効果
  • 年末調整書類の準備や回収の工数が大幅に削減
  • 契約書管理の合理化
INTERVIEW

全従業員、店舗管理者及び人事総務部の事務作業の軽減、改善の為にオフィスステーションを導入

キリンシティ株式会社さまの最近の事業トピックについて教えてください。

内田さま : コロナ禍を経たキリンシティ店舗では、お客さまへ安心・安全を届けるため、ソーシャルディスタンスに気を付け、マスクの着用、施設の消毒などしっかりとおこなっています。また、毎月、季節のメニューを取り入れて、足を運んでくださるお客さまに少しでも季節を感じていただければと思っております。

2020年9月に「オフィスステーション 年末調整」のご利用を開始されました。導入の背景をお聞かせください。

内田さま : 私は2019年の秋に現職に着任したのですが、人事総務部のスタッフが2カ月間ずっと年末調整の業務に追われているのを見ていました。「なぜみんなこんなに忙しくしているのだろう?」と思うほど、ひたすら書類の整理をするという作業一辺倒になっていることに危機感を覚えたのです。そして、「現在、紙で処理している、年末調整のペーパーレス化を推進したい」と社長に提案しました。

内田さま : 当時一度は見送ったのですが、その後、すぐに宮沢から再度導入の提案をうけたので熱意を感じ、再検討しました。また、「オフィスステーション」の市川様が、弊社の課題をくみ取った提案をくださったこと、「必要な機能だけを導入」できるということも魅力的に感じました。

宮沢さまが、「従業員の利便性向上」も考慮された背景はどのようなものだったのでしょうか?

宮沢さま : 弊社は紙の書類のやりとりが多い会社です。私は以前店長をしていて、年末調整のために従業員と書類のやり取りをしていた経験から、その大変さを知っていました。書類を紛失してしまったり、出勤の予定がない人にも書類を受け取りに来てもらったり、お互いに不便さを感じていたのです。これらの負担がなくなれば、店長も従業員も全員が笑顔になると思っていました。

店舗でのご経験から、本部だけでなく、店長さん、店舗の従業員の皆さんにメリットがあると考えられたのですね。では、どのようなプロセスで「オフィスステーション」の採用に至ったのでしょうか?

内田さま : 新しくシステムを導入する際は、コスト、セキュリティ面、また自社の方針に合っているかなどを数社の情報を集めて検討します。検討した中で、私から「オフィスステーション」を導入するうえでのメリットを伝えて、導入が決定しました。

エリア担当者がインストラクターとなり、各店舗への導入を推進

導入はスムーズにいきましたか? なにか工夫された点はありましたでしょうか?

宮沢さま : 最初は、ITやシステムに苦手意識のある方から「できるかどうか不安……」という声もあったのですが、やってみたら意外とスムーズでした。

内田さま : 弊社は、地域ごとに店舗を支援する為に店舗だけではなくエリアごと社員を配置し担当者が店舗をサポートしながら運営しています。今回の導入は、人事総務部側から店舗に説明するだけでなく、各エリアからの代表者に「オフィスステーション」の操作方法を説明し、インストラクターとして店舗スタッフに説明するというプロセスを踏んだのです。新しいシステムの導入は、最初に苦手意識を持つとうまくいきません。

宮沢さま : ご用意いただいたYouTubeのマニュアル(オフィスステーション 年末調整:従業員操作マニュアル)もわかりやすくて良かったです。操作方法について、対象者へどう説明したらわかりやすいのか社内で議論していたところ、定年後、再雇用している60代の社員が「オフィスステーションのYouTubeのマニュアル見てもらったらいいよ。わかりやすいから」とアドバイスしてくれました。

年末調整のシーズンに必要だった派遣社員1名(2カ月分)の人件費と作業工数を削減

社員の方と、アルバイトの方で何名くらいが、「オフィスステーション 年末調整」で手続きされたのでしょうか? また、導入前の年と比較した場合の変化についてお聞かせください。

内田さま : 人数は750名くらいです。コロナ禍の影響がなければ900名近くになると思います。

宮沢さま : 導入前は、まず全員分の書類を印刷し、マニュアルを添えて各店舗に送付します。この作業を主に2名でおこなっており、少なくとも3日間はかかっていましたが、「オフィスステーション」導入によりこの手間がなくなりました。また、以前は提出期限を超えても書類が集まらないことが多かったのですが、今回は劇的に回収率がアップしました。

内田さま : 書類の処理は手間がかかります。店舗の誰か1人だけでも書類がなければ、店舗から本部へ書類が届きません。コロナ禍ということもあり、書類回収のために出勤させなければならないという事態を避けるためにも導入を急いだのは正解でした。人事総務部側でのチェックも画面上でできるので、リモートワークでも対応が可能となりました。2019年に着任したときに見たメンバーは業務に押しつぶされていたのですが、「オフィスステーション 年末調整」を導入した2020年には、「どうしたら作業が効率的になるか? メンバーが笑顔になるか?」という攻めの考えに変わりました。

宮沢さま : 源泉徴収票も電子化し、以前のように印刷して配付する手間もなくなりました。作業にかかる時間が減ったぶん、基幹システムのプロジェクト、コロナ禍による休業補償の手続きなど、ほかの業務に注力できるようになりました。全体的な労働時間も改善したと思います。

必要な機能を、段階的に導入できるメリットを享受

当初の課題だった、基幹システム刷新に伴う雇用契約書や給与明細システムについてはいかがでしょうか?

内田さま : 「オフィスステーション 年末調整」での電子化を経て、見通しがついた感覚があります。

宮沢さま : 基幹システムの変更までに準備できるよう、2020年2月から「オフィスステーション 労務」を導入しました。アルバイトの有期雇用契約の大量更新作業が2021年の6月に迫っていることもあり、オンラインで契約更新ができる体制を「オフィスステーション 労務」を活用して、構築しています。従来は紙の契約書でしたので、個人毎に入社日が異なるアルバイトの契約期限を管理することも大変でした。

内田さま : 社会保険等の電子申請のためには「オフィスステーション 労務」が有用というのはわかっていたのですが、目の前の課題として雇用契約書の電子化がありました。さらに今後はマイナンバー収集率の改善を行う必要もあります。雇用契約書のこと電子化については、エリア担当だけでなく、店長も巻き込んでいかなければならないと思っています。新しい基幹システムでは、個人情報管理は最低限に止める為、新入社員の入社情報の収集には「オフィスステーション」を上手に活用したいと思っています。

スタッフの方の契約期間は1年間ですか? 1年間に契約書は何部ほど交わされるのでしょうか?

内田さま : スタッフによって異なります。契約更新の時期は、1カ月目、次に3カ月目、そして1年目と段階があります。コロナ禍以前には毎年、約600名採用しますので、ざっと見積もって1200部以上でしょうか。この管理コストが減ることもさることながら、必要な情報をいつでもどこでも参照できることが一番のメリットだと思っています。また、スタッフの契約情報は、コロナ禍での支援金の算出の基になりますので、今はどの飲食事業者さまも苦労されているところだと思います。

給与明細についても「オフィスステーション」を活用される予定と伺っています。どのような理由から選択いただいたのでしょうか?

宮沢さま : どこにいても閲覧可能なシステムを探しておりました。現在は店舗の基幹システムで閲覧できるのですが、本社や店舗にいないと閲覧できないという課題があった為です。また、必要なタイミングで、順次必要な機能だけを導入できるというのも「オフィスステーション」の利点ですね。

内田さま : そもそもオフィスステーションを検討している段階で、市川様へ相談したことは、「無理のない導入」でした。年末調整、労務、給与明細、と機能別にしっかりと段階を踏んで導入するという希望を伝えました。もしも一度にすべて導入しなければならないシステムであったら契約していないでしょう。従業員がしっかり納得してから利用することが大事ですから、段階的な導入のスケジュールをご提案いただき、ありがたかったです。

従業員の方の印象はいかがでしたか?

宮沢さま : IT に慣れていない従業員も多く、「システムを導入します」と言うと少しためらうような感じでしたが、導入してみると、「わかりやすい」という感想を得ました。そもそも年末調整は年に一度しかないので、IT など関係なく、やり方を覚える人は少ないです。しかし、「オフィスステーション」の導入で、「年末調整に対する苦手意識がなくなった」という感想ももらいました。今後のシステム導入に対する意識のハードルも下がったと思います。

上層部、マネジメント層のみなさんは「オフィスステーション」をどのように評価していますか?

内田さま : 利便性向上と業務削減以外にも、どう業務を電子システム化していくかという課題がありました。今回、人事総務部が「オフィスステーション」を採用して業務の電子システム化を進められたことは成功でした。もしも同じような仕組みを基幹システムに開発したら、相当なコストがかかっていたでしょう。しかも、制度の変更など、時代にあわせてシステムをアップデートしていかなければなりません。「オフィスステーション」のようなクラウドソフトであれば、私たちが困っていることも誰かが気づいて改善してくれるという期待があります。

最後に、今後「オフィスステーション」に期待することをお聞かせください。

宮沢さま : 現在は、電子化によるペーパーレスへの対応をしていますが、将来的に社会情勢の変化によりさまざまな制度や仕組みが変わっていくと思います。それを先取りしていただけると、弊社も一緒に進化していけるなと思っています。

内田さま : 人事総務の根底は、職場の安心や福利厚生によって従業員を笑顔にすることです。システムによって業務の効率化をして、空いた時間を「人を見る」ことに充て、どうやって笑顔を創出していくかというのが最終的な狙いです。そうできることがシステムを活用する意義だと思っています。

ありがとうございました。これからも御社に関わる皆さまがいつも笑顔でいられるよう、「オフィスステーション」をより良くしてまいります。

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