- ①24,750名の年末調整業務を実質2名で対応。常に効率化を模索
- ②ログイン時の問い合わせ対応における手間と時間が多大
- ③途中で状況を確認できず、データ納品後の短期間に業務が集中
- ①年末調整業務の工数を80%削減、今後はさらなる効率化へ
- ②問い合わせ件数で大規模な生産性向上を実現
- ③データ納品後に集中していた業務負荷を軽減
実質2名で24,750名の年末調整を対応
今回は「オフィスステーション 年末調整BPO」(以下、BPO)の導入インタビューにご協力くださり、誠にありがとうございます。はじめに、人事部労務課の業務内容について教えてください。
内藤さま : グローバル人事部は、人事企画、採用、能力開発、労務の4つのセクションで構成されており、労務は、20名の体制となっています。社会保険の手続きについては社労士事務所にアウトソースしているものの、それでも業務範囲は、給与計算、社会保険手続き、勤怠管理、安全衛生、福利厚生、労務対応、その他プロジェクトへの参画など多岐にわたっています。20名体制というと多いように思われますが、業務が多岐にわたるため1つの業務を1〜2名で担当しています。
年末調整業務の規模と体制について教えてください。
内藤さま : 当社の従業員数は24,750名(1日8時間換算)、拠点数は5,670店舗となっており、従業員のほとんどがアルバイト・パートタイムの方です。年末調整業務は実質2名で対応しています。12月は賞与、給与計算、年末調整とさまざまな業務が集中する時期ですので、システム導入前は、業務をこなすだけで、時間外勤務がかさむような非常に厳しい状況でした。

従業員目線へのこだわりから他社サービスに移行するも、再びオフィスステーションへ
「オフィスステーション 年末調整」を導入された理由をお聞かせください。
内藤さま : 2021年に「オフィスステーション 年末調整」導入した理由は、システム上ですべてを完結させたいという思いからです。それまで紙ベースで対応していましたが、業務効率化を考えた場合、システムの導入が不可欠でした。オフィスステーションは、社労士事務所の専用システムとして始まり、その後、企業で活用できるようになったという経緯もあり、非常に事細かな対応ができるということで安心して導入できました。
他社の年末調整システムに移行されていた時期がありますが、その理由をお聞かせいただけますか?
内藤さま : 従業員のユーザビリティを考慮してのことでした。移行先の年末調整システムは、従業員が写真を撮って送るだけで申告が完了するという、従業員にとって非常に使いやすい機能を備えていました。また、業務においても、年末調整の業務をアウトソースでき、業務工数も大幅に軽減できるというメリットがありました。
その後、再びオフィスステーションに戻された決め手は何でしたか?
内藤さま : システムの進化です。AI-OCRの導入、QRコードによるログイン、リアルタイムでのデータダウンロード機能、アウトソース、コールセンター委託、そして価格などを他社と比較し、総合的に判断しました。特に大きかったのは、オフィスステーションが2023年にAI-OCRを実装したことです。AI-OCRを実装しているシステムは非常に少ない印象ですが、オフィスステーションが最先端の技術投資をおこない、継続的な改善を進めていることが評価のポイントでした。

デジタル+BPOサービスで、ユーザビリティの向上と業務効率化を両立
何か課題があって、その解決のために戻されたのではないのですか?
内藤さま : もちろん課題解決のためでもあります。以前のシステムは、メールアドレスを使用してログインする形式であったため、アドレス、パスワード忘れによるログインの問い合わせも非常に多くありました。また、進捗の確認や、データのダウンロードもできなかったため、納品後の短期間でチェック作業をおこなわなければなりませんでした。このような業務効率化の課題が解決できることもオフィスステーションに戻した理由になっています。
今回の選択では、ユーザビリティと業務効率化の両面を考慮されたということなのですね。
内藤さま : 当社はユーザー目線、従業員目線を重視しています。従業員のほとんどがアルバイト・パートタイムの方で、年齢構成も高く、ITリテラシーに精通している者も多くありません。新しいものを導入することへの抵抗・不安が大きいのが現状です。業務効率化だけを考えて、従業員にとって使いにくいシステムを導入することは当社の文化に反します。しかし、オフィスステーションであれば、AI-OCRによって入力の手間を軽減、QRコードによるログインにより、スムーズな利用が可能とユーザビリティが向上し、かつ私たちの業務効率化も実現できると判断しました。
今回は、「オフィスステーション 年末調整」に加え、「オフィスステーション 年末調整 BPO」も一緒に導入されています。導入の不安はありませんでしたか?
内藤さま : オフィスステーションは、全国3,000社以上の社労士事務所で利用されている実績から、知識やノウハウをお持ちだろうと思っていましたので、まったく不安はありませんでした。価格面でも非常に良心的で、こちらからの問い合わせの対応も迅速でしたので安心できました。現在、従業員からの問い合わせはすべてお任せしています。
初年度で年末調整業務を約80%削減
「オフィスステーション 年末調整 BPO」導入による効果について教えてください。
内藤さま : 初年度は、年末調整業務の工数を約80%削減できました。特に、QRコードによってログインしやすくなったことにより、ログインに関する問い合わせが大幅に減りました。また、データがすべてオープンになっていますので、定点観測をしながら、誤っているところを見つけたらすぐに対応し、社内処理を進めることができるようになりました。課題であった納品後に集中していた業務負荷も軽減できました。
今後の削減効果についてはいかがでしょうか?
内藤さま : 年末調整業務に精通した専門スタッフの方から新しい提案もいただいており、問い合わせ関係において80%から90%の削減を期待しています。翻訳オプションも導入する予定ですので、業務側の効率化だけではなく、ユーザー側の利便性向上などの効果は非常に大きいと考えています。
「オフィスステーション 年末調整BPO」の強みはどこにあると思われますか。
内藤さま :
社内の担当者の人数が少なくても大量のデータを処理でき、一気通貫で最後まで着地させることができる点だと思います。また、従業員からの問い合わせだけでなく、業務担当者からの問い合わせに対しても明確な回答をいただけるので心強いです。営業担当の方からも、常にリアルタイムで真摯な対応をしていただいており、人として信頼を持って継続的に相談できる関係を築けています。
バックでサポートいただいているスタッフの方々も含めて、チーム全体で良い環境を作っていただいているのを感じます。システムと人、この両方が相乗効果を生み出している点も大きな強みなのではないでしょうか。
「オフィスステーション 年末調整BPO」はどのような企業に向いていると思われますか?
内藤さま : スマホ対応が必要な企業に特に有効なのではないでしょうか。当社で言えば、店舗にはPCが少なく、立ち仕事が多いため、スマホで対応できるのは大きなメリットです。小売業である当社は特にそれを実感していますが、業種を問わず、「一台のPCを複数人で使用する」という働き方がメイン企業には非常に有効だと思います。
今後はグローバル対応を目標に、AIによる業務効率化を図る
大創産業として、業務効率化を通じて何を実現したいとお考えですか?
内藤さま :
会社としては、グローバル対応が一つの大きな目標です。国内だけでなく、国外でも対応できることが望ましいと考えています。労務課としては、AIを導入しながら業務効率化を図ることです。従業員からの問い合わせ対応も、AIでサポートしながら入力できるような業務改善を進めていきたいと思います。
そしてやはり、最も大切なのは従業員サービスです。現場の従業員へのサービス向上が、最終的にはお客様に対するサービス向上につながると考えています。いかに気持ちよく、負荷がなく、スムーズに直感的に対応できる仕組みを作っていけるかが重要だと思っています。

最後に、オフィスステーション導入を振り返ってのご感想をお聞かせください。
内藤さま :
一度、他社サービスに移行してから、オフィスステーションに戻ってきた経緯がありますが、最終的にオフィスステーションを選択してよかったと思っています。技術の進歩に対応し続ける姿勢や、私たちの要望に対する柔軟な対応、そして何より信頼できるシステムとサポート体制があり、安心してお任せできます。少ない人数で大規模な業務を効率化でき、かつ従業員にとっても使いやすいシステムを実現できたことで、今後さらなる効果を期待しています。
私たちは、「システムを導入して終わり」ではなく、継続的な改善が重要だと考えています。現場の担当者は日々の業務に慣れてしまい、最初は「使いにくい」「改善したい」と思っていたことも、時間が経つと当たり前になってしまいがちです。定期的にシステムの使い勝手を見直し、従業員が直感的に操作できるよう改善を促していくのが管理職の役目だと考えています。こうした継続的な取り組みによって従業員のサポートが向上し、最終的にはお客様への対応品質向上にもつながるという考えです。
本日は貴重なお話をありがとうございました!