- ①約2,000名分の労働契約・身上変更・各種手当の手続きを紙ベースで運用
- ②どの書類を提出すればよいかが従業員に伝わりにくく、提出漏れや差し戻しが頻発
- ③年1回約1,000名超の有期雇用契約更新では、印刷・押印・社内便・回収・保管の各工程に膨大な手間がかかっていた
- ①ワークフロー申請による身上変更が一人あたり10分から5分へ、約半分に短縮
- ②4日かかっていた入社手続きが、1.5日にまで圧縮
- ③約1,000名超の有期雇用契約更新が、2週間強から約1週間へ大幅に短縮
- ④業務効率化により生まれた余力を社会保険の電子化や人材育成施策へ振り向けられるように
グループ5社・約2,000名を支える4人体制──グループの人事の姿
はじめに事業内容について教えてください。
西野さま :
ファルコホールディングスグループは、臨床検査事業と調剤薬局事業を中核に、ICT事業やゲノム事業など、ヘルスケア領域で幅広く事業を展開している6社からなるグループです。
連結従業員数は2025年3月時点で1,062名となっていますが、これは正社員ベースの数字で、有期雇用の方々を含めるとグループ全体で約2,300名規模となります。
当社(メディサージュ)では、この内5社、約2,000名の給与計算・社会保険手続き・勤怠管理といった労務業務を所管しております。
約2,000名分の労務手続きを所管されているとのことですが、現在何名体制でおこなわれているのでしょうか?
西野さま : 基本的には、私を含む4名で回しています。
根強い紙文化への問題意識とオフィスステーション選定の決め手
「オフィスステーション 労務」を導入されるまでは、どのような状況でしたか?
西野さま :
「オフィスステーション 労務」を導入する前は、労働契約書、身上変更、各種手当、入社書類など、ほとんどの労務手続きを紙で管理していました。そのため、これらの手続きをペーパーレス化し、効率化したいという想いが、導入の第一の目的でした。
当社では、人事グループの行動目標として「業務DX」を掲げています。これを人事・業務に落とし込んだ際、人事領域にはまだ紙で対応している業務が多いという課題が顕在化していました。
加えて、人事グループとして大切にしていたのが、「現場の負担を軽くしたい」という視点です。各社の事業所(営業所・研究所等)や店舗(調剤薬局)支店・支部と人事部門との間では、多くのやり取りが発生します。手元のPCやスマホで手続きを完結できれば、現場にとっても人事部門にとっても負担を軽減できます。
現場と人事の双方で業務を効率化できるという点からも、労務管理システムの導入は非常に有効だと考えていました。
多数あるシステムの中から、最終的に「オフィスステーション 労務」を選ばれた決め手はどのような点でしょうか?
西野さま :
1番はやはりコストですね。機能的に良くても、コスト負担が大きすぎると意味がありません。限られた予算枠の中で、まずは必要な機能を押さえているかという点で、オフィスステーションがクリアしていたのは大きかったです。
2番目は、既存システムとの連携のしやすさです。当社では、他社ベンダーの人事給与システムを使っているのですが、そことうまく連携ができて、業務効率化が図れるシステムを探していました。
3番目は、シンプルさとワークフロー機能です。人事業務全般を扱うシステムなので、機能が多すぎるよりも、必要なところを過不足なく押さえてくれていることが重要でした。ワークフローの機能も、ペーパーレス化や身上変更といった日常的に発生する手続きを絡めて使えるという点で便利だと感じました。
ちょうど私たちが「ペーパーレス化したい」「既存システムと連携できるものが欲しい」と探していたところに、ぴったりだったのがオフィスステーションでした。
スムーズなシステム活用のための工夫
実際に導入を進めていく中で、工夫された点を教えてください。
松井さま : 従業員の方々への周知には工夫が必要でした。これまで紙でしかやり取りをしてこなかったこともあり、また業務でPCやスマホを利用する機会がなかった方も多くて、なかなか広まりにくい部分がありました。
そうした方々への周知について、具体的にはどのような工夫をされていますか?
矢口さま :
マニュアルを一度送って終わりにするのではなく、必要に応じて都度ご案内するようにしました。
たとえば、電話でお問い合わせに対応したあとに、「こちらのページをご確認ください」と該当箇所を示したうえで、改めてマニュアルを添付してお送りするなど、対話を重ねながら少しずつ理解を深めていただけるよう工夫しました。
岩本さま :
併せて、デジタル化における利便性もお伝えできるように意識しました。
たとえば、従来の紙での運用では、結婚時にどのような書類が必要なのかが分かりづらいという課題がありました。一方で、「オフィスステーション 労務」でのワークフロー申請では実際の手続き業務に沿ってカスタマイズできます。そこで、結婚関連の申請で必要な手続きをまとめておこなえるように設計し、申請漏れが発生しにくい仕組みにしました。
必要な書類や入力項目をオフィスステーション上で整理できたことで、従業員が迷わない、間違わない流れにできました。
参考情報:「オフィスステーション 労務」導入支援サービス

「オフィスステーション 労務」では、専門スタッフが定期的なミーティングを通じて、お客さまに最適な運用方法をご提案する『導入支援サービス』(※別料金)をご用意しています。
オリジナルマニュアルの作成や社内研修の実施など、お客さまの状況やご要望に合わせたサポートをおこない、バックオフィス業務のDX推進を丁寧にお手伝いいたします。
身上変更・入社手続き・契約更新の劇的な短縮
導入後、定量的にはどのような効果が出ていますか? 印象的だった変化がありましたら教えてください。
矢口さま :
ワークフロー申請を活用することで、通勤経路の変更と住所変更を一度に完了できるようになり、大きな時間短縮につながっていると感じています。
住所変更の場合は、従来は1件あたり約10分かかっていた作業が、現在では約5分で対応できるようになりました。およそ半分の時間で処理できるようになっています。
西野さま :
アルバイトの方は入社・退社や異動も多く、社員についても異動・転勤などで身上変更が随時、月数十件単位にのぼります。これがすべて紙で集めて、提出されていない人にはこちらから声をかけて、提出してもらって……という形でしたが、それがすべてなくなりました。
何を提出すればよいかが画面で完結できるようになり、所属長もその場で承認ができるので、書類を速やかにスムーズに流せるようになったのは大きな変化だったと思います。
松井さま :
入社手続きも、大きく変化した業務の一つです。
これまでは、紙の履歴書を受け取り、その内容を確認しながら、すべて手入力で人事給与システムに登録していました。
そのため従来は、20名ほどの入社手続きに約4日間かかっていましたが、現在では1日半から2日程度で対応できるようになりました。
ほかの業務と並行して対応する中で、ボタン一つでデータを取り込めるようになったことは、大きな改善だと感じています。すべてを手入力する必要がなくなったことで、入力ミスも減り、修正にかかる時間も削減できています。
業務時間の変化以外に、精神的な面での変化はいかがでしょうか?
松井さま : 大量の書類を確認する必要がなくなったことで、心のゆとりは確実に生まれていると思います。また、入力ミスも減ったため、あとから修正対応に追われるかもしれないという不安も少なくなりました。
矢口さま :
精神的な負担の軽減という点では、特に有期雇用の契約更新で大きな効果を感じています。
契約書を作成したあとに印刷する手間や、営業所へ送付する手間が大きく省けるようになりました。また、契約書のフォーマットは雇用形態によって異なるのですが、それもすぐに切り替えられるため、多くの人数分の契約書を一度に作成できるようになり、とても楽になったと感じています。
西野さま :
年1回の全体的な契約更新は特に作業負荷が大きい部分でした。対象者は1,000名を下回らないほどの規模で、以前はこれらをすべて紙で対応していました。
営業所ごとに契約書を並べ、チェックリストを作成し、仕分けして発送したうえで、ご本人に自筆でサインしていただき、それを回収して社内便で保管し、さらに並べ替えてマスターごとに整理する……このような業務を電子化できたことで、これまで2週間ほどかかっていた作業が、1週間程度に短縮されました。
現在は、一連の作業をすべてデータ上でやり取りできるようになっています。保管や管理にかかる負担も大幅に軽減され、本当に電子化してよかったと感じています。
余力を次の一手へ──社会保険の電子化と、選ばれる会社づくり
今後、人事・労務業務でさらに取り組みたいことについて教えてください。
西野さま :
DXの推進という点では、メンバーからも話があった通り、これまで段階的に運用を進化させてきました。
次のステップとして取り組みたいのは、社会保険まわりの手続きです。育休・産休関連の手続きや給付金関係、離職票の作成など、まだ紙で対応している業務がいくつか残っています。
今後は、これらの手続きについてオフィスステーション上で対応できる運用を、今年度中に開始したいと考えています。
少し視点を広げて、人事グループとして、今後どんな状態を目指していきたいかについてもお聞かせください。
西野さま :
採用や研修体制の整備も、私たち人事グループにとって重要なミッションの一つだと考えています。
当業界に限らず、人手不足が続く中で、いかに優秀な人材を獲得し、定着してもらうかは非常に大切な課題です。そのための施策として、若手社員向けの研修やマネージャー研修なども企画していきたいと考えています。できれば、ここにいるメンバーにも、通常業務の枠を超えて、そうした取り組みに参画してもらいたいと思っています。
また、より働きやすい環境づくりも重要なテーマです。各種人事制度を見直しながら、社員にとっても、これから入社される方にとっても「選ばれる会社」を目指していきます。
本日は貴重なお話をありがとうございました。