株式会社一家ダイニングプロジェクトさまの事業概要について教えてください。
岩田さま : 居酒屋を中心とした飲食事業とブライダル事業の2つの事業を展開しています。売上構成は、飲食が約7割です。最近はコロナウイルス感染拡大を背景に、アフターコロナを見据えた飲食店×コワーキングスペースの新業態「Remo Cafe(リモカフェ)」にも取り組んでいます。
1,200名の年末調整を3人で。年末ギリギリまで書類整理に苦労。
2018年10月に「オフィスステーション 年末調整」のご利用を開始されました。それまでに抱えていた課題をお聞かせください。
岩田さま : 店舗の従業員は、高校生のアルバイトもいますので、年齢層が若いです。税や年末調整に関する知識を持っていない人も多く、紙の書類で年末調整の資料を集めるのに苦労していました。詳しくは総務労務グループで年末調整を担当している秋葉が回答します。
秋葉さま : 総務労務グループでは各店の店長にPDFファイルを配付して、店長が印刷・配付したものを回収するといったオペレーションでした。その場合、なかなか集まらず、時にはすべての処理を終えてから用紙が送られてくることもあり、再集計することもありました。
年末調整の時期は、秋葉さまは残業などされていたのでしょうか?
秋葉さま : 当時は1,200人分の用紙を一人で取りまとめていましたので、忙しさのあまりに疲労困憊し、年末は疲れて階段から足を滑らせるなど、危険な状態でした。その後、高橋など、労務グループのなかから年末調整を担当する人員を増やして対処すると、スピードはアップするのですが、煩雑な作業はそのままでした。
書類はどのように総務労務グループに届いていたのでしょうか?
高橋さま : 1週間に一度、各店舗から一斉に本社に書類が届きます。それを経理が受け取り、その後年末調整関連の資料は労務の3人で分担してチェックする運用でした。店舗は送ったと言っている書類がなかったり、添付したはずの書類がなくなっていたりといった問題が生じ、対応が大変でした。そこで、システムを導入したいとなったのです。
「オフィスステーション」はどこでお知りになりましたか?
秋葉さま : 労務の展示会に行って、いろいろなシステムを拝見しました。「オフィスステーション」を試しに使ってみたところ、わかりやすいと感じました。また、弊社の給与システムとの連携もできることもあって採用しました。2018年10月から年末調整を実施したいと、その2週間前に決めて、急いで契約を進めました。
岩田さま : 2週間に一度幹部会議をしているのですが、年末調整の書類で困っている点はみんな知っていましたし、これからはクラウドを活用していくべきであることや、費用対効果が大きい点も伝え、承認を得ました。
わかりやすさを追求したカスタマイズによりスムーズに導入。
新しいツールの導入には時間がかかると思いますが、従業員の方たちにはどのように説明されましたか?
秋葉さま : 「これからの年末調整は5分で完結します!」といった、前向きな文面の文書を作って説明会をしました。ちょうどその年から年末調整の用紙が増えることもあり、紙のままだと面倒であることも伝えられたのも良かったです。入力する項目名もスタッフのわかりやすい名称にカスタマイズしました。例えば「世帯主」などの言葉を知らない若いスタッフもいますので、いろいろと工夫をしました。
従業員の皆さまの反応はいかがでしたか?
秋葉さま : スマートフォンで入力できるほうが、若い人には向いていたようです。紙の書類よりもわかりやすいため、苦情は一切ありませんでした。スタッフによっては、留学してしまって来店できない学生もいましたが、デジタルなら場所は関係なく回収できるのもよかったです。
「オフィスステーション」を導入後、年末調整の業務はどう変化しましたか?
高橋さま : これまで、紙の書類で間違いがあると、二重線を引いて差し戻していました。「オフィスステーション」では、入力に誤りがあると、送信前に知らせてくれるので、以前のようなヒューマンエラーはなくなりました。とても助かります。
処理の時間に変化はありましたか?
秋葉さま : 以前は年末ギリギリまで作業していました。現在は12月の中旬には終わりますので、期限的には半月以上の短縮になっています。以前は丸一日年末調整の作業に追われていたのですが、今ではほかの業務の合間に処理をしています。紙の用紙を配付して説明する、準備段階から考えると、1カ月以上の短縮になっているかもしれません。
高橋さま : 所得計算の自動計算機能はすごく助かっています。以前は労務グループで計算を手伝うことも多かったので、楽になりました。
マイナンバーへの対応のため、「オフィスステーション 労務」も。
2019年8月に「オフィスステーション 労務」も導入されています。
高橋さま : 各種電子申請を別のソフトでおこなっていたのですが、取り扱いが難しかったというのと、マイナンバーも対応するためです。マイナンバーは重要書類なので本人が取り扱わなければならず、厳重に送付する必要があります。店舗ではほとんどのスタッフが20歳前後と若いため、その重要さを理解していない人も多かったので、システム化したほうが良いとなりました。
「オフィスステーション 労務」のほうの使い勝手はいかがでしょうか?
高橋さま : 申請がマイナンバーと連携している点が助かっています。以前は、外部のツールを調べて入力していました。この手間が省け、一括して申請できます。以前使っていたツールとは違って断然使いやすく、楽になりました。
2020年にはユーザー数が2,000名に増えています。継続していくなかで感じたことはありますか?
秋葉さま : 毎年使っていると、機能が加わっていくのがわかります。年末調整では、以前できなかった寡婦の検索ができるようなりました。控除に影響してしまいますので「あの人のデータは寡婦になっているかな?」と思ったときにすぐに探せるのは助かります。サポートのご対応も素晴らしいです。問い合わせから回答まで少し時間はかかりますが、しっかりと対応してくださるので信頼が置けます。導入後もアフターケアがしっかりしていて、使い心地はどうか確認してくれます。不便な点があっても、要望を伝えれば改善してくれるという安心感がありますね。
電子化・ペーパーレス化で仕事と家庭を両立できる会社に。
働き方には何か変化がありますか?
秋葉さま : 紙を使わないため、どこでも作業できるようになりました。店舗では印刷をするなどの手間がなくなり、不備があった場合にもメールでやり取りすることができてレスポンスも早くなりましたね。
高橋さま : 私たちもテレワークで作業したり、Remo Cafeにパソコンを持ち込んで作業したりできるようになりました。時短だけでなく、従業員のストレスが減ったと感じています。
経営陣としては、どのような評価をされていますか?
岩田さま : デジタル活用により、本社も店舗も書類をスピーディーに処理できるようになりました。実は私もその昔、年末調整を一人で10年ほど対応していたので、12月中旬に終わることに驚いています。会社としても今後デジタル化やクラウド活用で作業負荷を下げるという方針ですので、そこに近づいていると感じています。弊社にはアルバイトも含め、家庭を持つ従業員も多いです。秋葉も高橋も主婦なのですが、仕事と家庭を無理なく両立してほしいと思っています。みんなが無理なく働ける、残業のない会社にしたいというのが理想です。会社はそうあるべきだとも思っていますので、今後もよりよい製品があればどんどん導入を検討したいです。
ありがとうございました。今回も改善点のヒントをいただきました。これからも御社の事業価値を高め、従業員の皆さまを支えていけるよう、開発を続けてまいります。